アキヒロ目線のブログです。最近は何やら趣旨が曖昧です(笑)
2010.03.24 Wed
僕、小林泰三が好きです。
小林泰三(こばやしやすみ)と読むんだけど、この著者に対して「○○小説家」と呼んでしかることは難しいなぁ。
一応、ホラー作家としての名で有名なんだけど、SF、ミステリ、恋愛小説まで書くという、かなりハイスペックな作家さんです。
いつか紹介したいなぁと思っていて、ちょうど最近、その著者の新作『セピア色の凄惨』を読んだんだ。
イイ機会だから、彼のおすすめ小説紹介しちゃいます!
小林さんのイイところは、1日で読めて、しかも十分に面白い!ってことなんです。
そして、スルメみたいに噛めば噛むほど味が出る。
例えば、この『海を見る人』という、著者のSF短編集。

この中の『天獄と地国』っていう話だと、一読目はハッピーエンドとして読めるんだけど、もう一度この短編を読み返した時に、書かれている数値をもとに計算してみると、実は全く異なったラストだったということに気づかされる。
検索したら、その検証サイトまで出てきました(笑)
↓
■■■
一度読んで面白く、二度読んで興味深い。まさにスルメ。
僕が珠玉の一冊だなぁと思うのが、著者の初めての短編集『玩具修理者』。

ある町に「玩具修理者」という、壊れたものなら何でも直してくれる人がいた。
コマでも、凧でも、ラジコンカーでも、死んだ猫でも。
ある時、主人公は弟を誤って死なせてしまう。
親に知られぬうちにどうにかしなければ・・・そうだ、玩具修理者のところへ持って行こう!
という、とんでもない物語(笑)
僕がビックリしたのは、小林さんはこの話を書こうと思って書いたんじゃなく、ホラー小説を書こうとしていた奥さんに「あんたが代わりに書いて」と言われたから書いた、というんだから面白いでしょ!
それが第二回日本ホラー大賞受賞したんだから。
そして、この人の本領はこの表題作より、もう一つの『酔歩する男』にあるというんだから、もうスゴイことになってきた!
面白くてすぐ読めるから、読んでみるべし。
そんで、今回読んだ新作書き下ろし『セピア色の凄惨』。

この短編集も面白かったなぁ。
特に『ものぐさ』という短編。
あるところに、極度に面倒くさがりやの女がいた。
その女は、とにかく面倒くさいことが最大のタブーで、ゴミを捨てに行くこと、電話をかけることも面倒で、立ち上がることさえも週に一度、徒歩5分のコンビニに食料を買いに行く時だけだった。
そんな折、女の一人娘が隣室で、生死にかかわるほどの大ケガを負ってしまう。
しかし、立ち上がって隣室まで娘の様子を見に行くなんて、面倒くさくてとてもできない。
「娘の生死が掛かっているというのに、しばらくドラマに集中しなければならないのが歯痒くて仕方なかった」
「わたしは天を恨んだ。そして、血塗れのポテトチップスを齧った」
「運命はわたしから全てを奪っていくの。新しいコーラを開け、ぐびりと飲んだ」
この対比!
もぅここまで来ると、著者も「笑かしにかかってるな!」って分かるんだよね(笑)
それが面白くて面白くて、小林泰三イイなぁ〜!と思うんです。
1日で読めるから、読んでみて損はないと思うんだよなぁ。
じゃあ、今日はここまで!
またね!ばいばい!
小林泰三(こばやしやすみ)と読むんだけど、この著者に対して「○○小説家」と呼んでしかることは難しいなぁ。
一応、ホラー作家としての名で有名なんだけど、SF、ミステリ、恋愛小説まで書くという、かなりハイスペックな作家さんです。
いつか紹介したいなぁと思っていて、ちょうど最近、その著者の新作『セピア色の凄惨』を読んだんだ。
イイ機会だから、彼のおすすめ小説紹介しちゃいます!
小林さんのイイところは、1日で読めて、しかも十分に面白い!ってことなんです。
そして、スルメみたいに噛めば噛むほど味が出る。
例えば、この『海を見る人』という、著者のSF短編集。
この中の『天獄と地国』っていう話だと、一読目はハッピーエンドとして読めるんだけど、もう一度この短編を読み返した時に、書かれている数値をもとに計算してみると、実は全く異なったラストだったということに気づかされる。
検索したら、その検証サイトまで出てきました(笑)
↓
■■■
一度読んで面白く、二度読んで興味深い。まさにスルメ。
僕が珠玉の一冊だなぁと思うのが、著者の初めての短編集『玩具修理者』。
ある町に「玩具修理者」という、壊れたものなら何でも直してくれる人がいた。
コマでも、凧でも、ラジコンカーでも、死んだ猫でも。
ある時、主人公は弟を誤って死なせてしまう。
親に知られぬうちにどうにかしなければ・・・そうだ、玩具修理者のところへ持って行こう!
という、とんでもない物語(笑)
僕がビックリしたのは、小林さんはこの話を書こうと思って書いたんじゃなく、ホラー小説を書こうとしていた奥さんに「あんたが代わりに書いて」と言われたから書いた、というんだから面白いでしょ!
それが第二回日本ホラー大賞受賞したんだから。
そして、この人の本領はこの表題作より、もう一つの『酔歩する男』にあるというんだから、もうスゴイことになってきた!
面白くてすぐ読めるから、読んでみるべし。
そんで、今回読んだ新作書き下ろし『セピア色の凄惨』。
この短編集も面白かったなぁ。
特に『ものぐさ』という短編。
あるところに、極度に面倒くさがりやの女がいた。
その女は、とにかく面倒くさいことが最大のタブーで、ゴミを捨てに行くこと、電話をかけることも面倒で、立ち上がることさえも週に一度、徒歩5分のコンビニに食料を買いに行く時だけだった。
そんな折、女の一人娘が隣室で、生死にかかわるほどの大ケガを負ってしまう。
しかし、立ち上がって隣室まで娘の様子を見に行くなんて、面倒くさくてとてもできない。
「娘の生死が掛かっているというのに、しばらくドラマに集中しなければならないのが歯痒くて仕方なかった」
「わたしは天を恨んだ。そして、血塗れのポテトチップスを齧った」
「運命はわたしから全てを奪っていくの。新しいコーラを開け、ぐびりと飲んだ」
この対比!
もぅここまで来ると、著者も「笑かしにかかってるな!」って分かるんだよね(笑)
それが面白くて面白くて、小林泰三イイなぁ〜!と思うんです。
1日で読めるから、読んでみて損はないと思うんだよなぁ。
じゃあ、今日はここまで!
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プロフィール
HN:
アキヒロ
年齢:
36
性別:
男性
誕生日:
1988/10/07
職業:
芸大生
趣味:
漫画、映画、小説、音楽etc
自己紹介:
ほぼ2日おきに、面白かったこと、気づいたことをupしようと思います。調子に乗りすぎず、自重したブログ運営を目指します。
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